Google Workspaceを利用する際にはまずプランを選ぶ必要があります。プランごとに料金が異なりますので、どのプランが自社に必要なのかを見極めましょう。このページでは、Google Workspaceを導入する前に知っておきたい費用についてまとめました。
Google Workspaceには法人向けのビジネスプランがあります。ビジネスプランには、4種類あり、Business Starter・Business Standard・Business Plus・Enterpriseと、利用できるユーザー数に伴って料金が異なっています。
利用するユーザーが301名以上いる大企業は、無条件でEnterpriseを利用することになりますが、料金に関しては問い合わせが必要です。
プラン名 | Business Starter |
Business Standard |
Business Plus |
Enterprise |
---|---|---|---|---|
料金 (1ユーザー あたり/月額) |
800円(※) | 1,600円(※) | 2,500円(※) | 要問合せ |
ストレージ 容量 |
30GB | 2TB | 5TB | 5TB (追加可能) |
Meet 音声会議と ビデオ会議 |
~100人 | ~150人 | ~500人 | ~1,000人 |
会議の録画 | × | ○ | ○ | ○ |
G mail ビジネス メール |
○ | ○ | ○ | ○ |
Chat ビジネス チャット |
○ | ○ | ○ | ○ |
カレンダー | ○ | ○ | ○ | ○ |
Google Workspaceでは、新規契約者向けの割引やキャンペーンが定期的に実施されています。特に、Googleが公式に提供するプロモーションコードを利用すると、一定期間の料金が割引になる場合があります。
また、年間契約を選択すると、月額払いよりも割安になるケースが多いため、長期利用を予定している場合は年間契約を検討するとよいでしょう。
割引やキャンペーンは期間限定で変更されることがあるため、最新の情報はGoogle公式サイトまたは販売代理店のウェブサイトで確認することをおすすめします。
Google Workspaceでは、新規ユーザー向けに14日間の無料トライアルが提供されています。この期間中は、選択したプランのすべての機能を利用可能で、自社の業務に適しているかを試すことができます。
無料トライアルを活用することで、Google Workspaceの導入前に操作感や機能をしっかりと確認できます。公式サイトから簡単に申し込みできるため、まずは試してみるのがおすすめです。
Business Starterプランは、年間払いの場合月額800円の料金がユーザー数に応じて課金される仕組みです。このプランでは、「@(会社名).com」という形式のビジネス用メールアドレスを作成できます。
基本的な機能に含まれるGoogle Meetを使用して最大100人までのビデオ会議が可能です。この機能は、リモートワークや国際的なチームとのコミュニケーションに非常に便利。また、Googleドキュメントをはじめとする各種ツールは、複数のユーザーがリアルタイムで共同編集を行うことができるのも特徴です。
加えて、30GBのクラウドストレージが提供されており、ドキュメントやメール、その他のファイルを安全に保存・共有することが可能。これにより、どこからでもアクセス可能で、セキュリティも確保されたクラウド環境を利用できるメリットがあります。
Business Standardプランは、月額1,600円の料金がユーザー数に応じて課金される仕組みで、年間払いの場合に適用されます。このプランでは、各ユーザーが最大2TBのクラウドストレージを利用できるため、大容量のデータを安全に保管し、共有することが可能です。
Google Meetを使用した会議には、最大150人が参加でき、ノイズキャンセルや会議の録画などStarterプランにはない機能を使えます。これにより、リモートワーク環境でも円滑なコミュニケーションや重要な会議内容を後から確認できるなど、業務の効率化を図れるでしょう。
年間払いの場合、月額2,500円の料金がユーザー数に応じて課金されるのがBusiness Plusプランです。このプランでは、各ユーザーが最大5TBのクラウドストレージを利用できるため、大量のデータを安全に保管できます。
Google Meetを用いたビデオ会議では、最大500人まで参加できるのが特徴。大規模なオンラインイベントや全社ミーティングにも対応可能です。さらに、出欠状況をリアルタイムで確認する機能も備えており、参加者の管理が容易になります。
加えて、Google Vault機能を利用できるのもBusiness Plusプランの魅力です。Google Vaultとは、データの保持・検索・エクスポートを行うためのツールで、法的な要件やコンプライアンスに対応しています。企業がデータ管理を一元化し、必要な情報を迅速にアクセスできる環境を整えられるという大きなメリットがあります。
Enterpriseプランは、301ユーザー以上の企業向けのプランです。ユーザー数に制限がないため、大規模な組織でも柔軟に対応可能。料金に関しては販売パートナーやGoogleの営業担当者に問い合わせが必要となっています。
データ損失防止(DLP)や有害な添付ファイルの検出など、企業のセキュリティを強化するための高度な機能が利用可能です。機密情報の漏洩を防ぎ、企業のデータを安全に保護できるのが特徴です。
さらに、スキャン画像の文字認識(OCR)やBigQueryを用いたログ分析など、プレミアムな管理機能も提供されます。データの管理と分析が一層高度に行え、業務の効率化や迅速な意思決定に役立てることができると言えるでしょう。
Google Workspaceの各プランを選ぶ際、単純な月額料金だけでなく、ストレージ容量やビデオ会議の機能などを考慮すると、よりコストパフォーマンスの高いプランを選択できます。
プラン名 | Business Starter | Business Standard | Business Plus | Enterprise |
---|---|---|---|---|
1ユーザーあたりの年間費用 | 9,600円 | 19,200円 | 30,000円 | 要問い合わせ |
ストレージ | 30GB | 2TB | 5TB | 5TB以上 |
最大会議参加人数 | 100人 | 150人 | 500人 | 1,000人 |
追加機能の有無 | 基本機能のみ | 会議録画・ノイズキャンセル機能 | Google Vault・高度な管理機能 | DLP・ログ分析・OCR機能 |
このように、ストレージ容量や会議機能を重視するならBusiness Standard以上が推奨されます。一方、コストを抑えながら基本機能を使いたい場合はBusiness Starterが適しています。
コストを抑えつつGoogle Workspaceを試したい企業には、Business Starterプランが向いています。
ミニマムにスタートでき、Gmail、ドキュメント、カレンダー、ビデオ会議など、基本的な機能を利用できます。ストレージ容量は30GBまでのため、大容量のデータを扱わない企業に適しています。
プランは利用期間に関係なく柔軟に変更可能。もし利用人数や使用容量が上限に達した場合には、上位プランへのアップグレードを検討すると良いでしょう。
Business Starterプランのストレージ容量が30GBであるのに対し、Business Standardプランでは2TBまで容量がアップ。ユーザーが扱うデータの容量が増えてきた企業には、Business Standardプランが合うでしょう。
さらに、ビデオ会議ではノイズキャンセルや録画機能などの高度な機能が利用可能になります。これに加えて、Business Standardプラン以上では、データ検索機能であるCloud Searchも利用可能。Cloud Searchは、Google Workspace内や連携したサードパーティのデータソースから情報を横断的に検索することができます。
セキュリティを強化したい場合には、Business Plusプランが良いでしょう。このプランでは、Google Vaultと呼ばれる高度なコンプライアンス機能を利用できます。
Google Vaultは、Google Workspaceのデータを専用のデータ保管庫に保存する機能です。監査や訴訟などで過去のやり取りが必要になった際、メール本文、ビデオ会議のファイル、カレンダーなどから関連データを検索し、エクスポートが可能。従業員がデータを削除していた場合でも、Google Vault内に保管されることがメリットです。
さらに、Business Plusプランではストレージ容量が5TBに増加し、ビデオ会議の最大参加人数は500人まで拡大。比較的大規模な企業でも十分に対応できると言えるでしょう。
Enterpriseプランはユーザー数に制限がありません。Google Workspaceの機能を301名以上が使う場合には、Enterpriseエディションの契約が必要です。
Enterpriseプランはセキュリティサンドボックスと呼ばれる機能が含まれており、Gmailの添付ファイルを仮想環境でスキャンできるのが特徴。従来のウイルス対策ソフトでは検出が難しい脅威を特定し、迷惑フォルダへ自動的に振り分けることが可能です。セキュリティを確保したい場合や、多数のユーザーを抱える大規模な企業に適したプランとなっています。
Google Workspaceは、Microsoft 365と比較されることが多いツールです。どちらを選ぶべきか迷っている場合は、以下の比較表を参考にしてください。
項目 | Google Workspace | Microsoft 365 |
---|---|---|
メール | Gmail(独自ドメイン可) | Outlook |
ストレージ | 30GB〜5TB以上(プランによる) | 1TB(基本プラン) |
ビデオ会議 | Google Meet | Microsoft Teams |
コラボレーション | Google ドライブ・ドキュメント | OneDrive・Word/Excel |
価格 | 800円/月〜 | 750円/月〜 |
「クラウドでの共同作業を重視するならGoogle Workspace」、「オフライン作業やOffice互換性を求めるならMicrosoft 365」がおすすめです。
Google Workspaceを導入するには、以下の手順で申し込みを行います。
また、Google Workspaceの販売代理店(リセラー)を利用すると、割引価格で契約できる場合もあるため、導入コストを抑えたい場合は代理店経由の契約も検討するとよいでしょう。
Google Workspaceの利用コストを最適化するために、以下のポイントを押さえておきましょう。
企業の規模や業務内容に応じて、最適なプランを選ぶことで無駄なコストを削減できます。
Google Workspaceの法人向けプランは、ユーザー数や使える機能に応じて選べることがわかりました。
トップページでは、Google Workspace導入にあたって中小企業が抱えているお悩みから、自社に適した導入支援会社を選べる3選を掲載しています。300人以下の企業の方はぜひ参考にしてください。
中小企業が抱えている「社員が少なくIT部門がない」「システム連携するには情シスのリソースがない」「海外拠点に担当者がいない」といった3つのお悩みから選べるおすすめの導入支援会社3社を紹介。導入支援会社の選定にあたっては、Google Workspaceの機能をお試しできる無料トライアルに対応している企業からピックアップ。最大10人のユーザーにビデオ会議やオンラインストレージなどの機能を実際に試してから導入することでスムーズな運用ができるでしょう。
初歩的なユーザー登録から、つまづきがちなドメインレコードの設定までトータルサポート。IT部門がなく詳しい従業員がいなくても導入・運用ができる。
企業のニーズに合わせて必要な機能を個別開発が可能。Google Workspaceのツールにはない機能を補完しながら、基幹システムと連携できる。
アジア/オセアニアなど6カ国の現地スタッフが現地語でのサポートに対応。海外拠点にシステム担当者がいなくてもスムーズな導入を叶える。
※Googleで「Google Workspace導入支援」と検索した結果から、Google Workspaceの導入支援のサービスを提供している29の会社を調査。無料トライアルが公式HPにある9社をピックアップ。その中から下記の条件で3社を選出。(調査日:2024年4月17日)
NTTコミュニケーションズ:サーバー設定の代行対応を含む導入から運用までのサポートを唯一提供
Coo Kai:独自のシステム開発に対応し社内基幹システムや別クラウドサービスと連携するサービスを唯一提供
KDDI:唯一海外現地(タイランド,ベトナム,インドネシア,フィリピン,インド,オーストラリア)で現地語でサポートを提供